目の前にない世界は理解するのが難しい

アフリカ

そこは、私にとって未知の塊であり、訪れてみたいと強く思っている場所です。

アフリカとの関わりは南スーダンシエラレオネコンゴ民主共和国の方が私の職場にインターン生としてやって来たことがきっかけです。

その方たちと話をしていると、日本に比べて、インフラや公共サービス、治安などがまだまだ整っていない地域ですが、自分の国を良くしたい、ビジネスを始めて豊かになりたいという野心をもち、日本だけでなく世界に出て学び持ち帰って新たな事業を始める人がとても多いのだろうなという印象を受けました。

そのような環境で、アフリカではかつての日本や近頃の中国のように先進国の技術を取り入れ急速な成長を遂げています。

先進国で開発された技術を自国に受け入れて活用しさらに発展させることにより

"Leapfrog"、"Leapfrogging"

と呼ばれる現象がアフリカの至る所で起こっているのです。

特に、インターネットやスマートフォンの普及によって大規模な投資を行うことなくIoEを活用したソリューションが次々と開発されているのです。

 

そして"Leapfrog"というキーワードから、今のアフリカを紹介している本があります。




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超加速経済アフリカ

LEAPFROGで変わる未来のビジネス地図

著者: 椿進

 

「デジタル化する新興国」や、大きな話題にもなった「ファクトフルネス」などでもアフリカの経済、テクノロジーの発展についても述べられていたので、アフリカにおけるIT、IoT関連のイノベーションの予備知識はあったのですが本著はより具体的に企業名やサービス名を挙げることで、新しいテクノロジーの誕生やこれから清澄のポテンシャルのある分野について触れられています。

特にドローンを利用して輸血用の血液を即座に送り届ける「Zipline」というサービスはコロンブスの卵というか、すでにある技術を現地の需要にあわれたソリューションとしてパッケージングしたいい例です。

ドローンで「もの」を運ぶということは考えられますが、その「もの」に血液を当てはめることで、現地の医療を格段に向上させました。

簡単なように聞こえますが、それはコロンブスの卵です。このようなソリューションは現地の状況を知っている人でなおかつ、先進国の持つ「常識」(輸血医療を全国的に実施できる医療体制)と「技術」(ドローン技術とそれによるものの運搬技術)を知っていて、なおかつ現地を先進国の「常識」に少しでも近づけられないかという努力によってなせるイノベーションなのです。

 

ファクトフルネスやleapfrogのようなキーワードがあると、ついついアフリカはすごい!進んでる!日本は遅れている!というような印象になるかもしれませんが、もちろんまだまだ日本のほうが進んでいることだらけです。本著でも先進国と比較して行き届いていない部分が多くあることにも触れられています。(行き届いていない部分が多くあるからこそ、leapfrogが起こるのです。)

 

私は日本企業はアフリカのイノベーション、発展に取り残されていると思っていたのですが、本著ではアフリカで成功している日本企業や現地で起業した日本人も紹介されていました。

特に、ルワンダでタイ料理をしている唐渡さんという方が紹介されており、とても惹かれたのでついつい唐渡さんの本を購入しました。

なおかつ、これはたまたまなのですが、ウェビナーにて、唐渡さんのお話が聞けるというのですぐにウェビナーチケットを購入しました。

 

全体を通して、日本のアフリカへの投資はまだまだ少ないと指摘されておりましたが、日本のメーカーにもまだまだチャンスは残されており、ただそれを見つけ出せていないだけなのではと感じ、アフリカへチャレンジしてみたいと思いました。